1. ドリルデータにもこんな問題があったりします
  2. ガーバー不具合2 パターン間距離&浮きパターン
  3. ガーバー不具合1 まずはパターン幅
  4. ガーバーフォーマット
  5. 基板にまつわる不具合 ・・・外形とパターン・・・
  6. 基板にまつわる不具合 鋭角パターン
  7. トラブルのない基板を製作するために


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ガーバーデータ

ドリルデータにもこんな問題があったりします

はやいもので、1月も今日で終わり。 なんだか、去年の12月のほうが寒かったような気がします。 まあでもあと一ヶ月は寒さは続くのでしょう、春が一番嫌いですので、このまま冬が続けばいいのに! と個人的には思っているのです。 ところで来月から設計の仕事が忙しくなりそうでありがたいことです。第一弾としていま、電源とCPU混載の基板をレイアウトしているところです。A面に電源回路、B面にCPUと周辺回路を実装しています。A面は部品がびっしりです。「4層貫通で!」というお客様の要望だったのですが、「6層SVH」というご提案をしていまして、お叱り? を受けたところです。最終的には回路図がFIXしてからになりますが、ご期待に沿うべく、貫通THを配置しながら検討しています。

さて、ガーバーデータでのトラブルですが(厳密にいうと「ドリルデータのトラブル」ということになるのです=いわゆる「穴」加工するためのデータのトラブル)結構あります。

多いのは「穴の座標が、パターンとあっていない(すべて、同じ寸法だけオフセットされている)」「穴をあける指示がダブっている(多いときは3重も!)」などがあります。これらはCADに依存していて、出力の設定がおかしい! ことが殆どの原因といえるようです。(座標のずれはCADの種類によっては必ず起きてしまうものもあるようです)

ですので、そのようなデータをいただいた場合は、お客様にはデータの状況を説明して、再作成をお願いしています。

もちろん、当方での修正も可能なのですが、かなりの手間がかかってしまいます。面倒かもしれませんが、一度ご理解いただけると後はずっと大丈夫な場合が殆どですので、なにとぞよろしくお願いします。

ところで、「穴」には大きく分けて2種類あります。「スルーホール」と「ノンスルーホール(切穴)」です。簡単に説明しますと、各層をつなぐために、穴の中にもどうはくを形成するのが「スルーホール」で、タダの穴(ビス止め、実装マシン用の位置決め穴等等)が「ノンスルーホール」です。 基板作成時にはこれらは別の扱いをしなければなりません。 ですので、その指示図もいただきたいのです。 これもなかなか当方の説明不足のようでして、ご用意されてない場合があります。 HP上での説明は難しいものもありますが、今後は充実させていきますので、是非ともよろしくお願いします。

来月から、「設計のノウハウ」についてご披露していきたいと思っています。ベテランの方には当たり前のことかもしれませんが、お付き合いください。

これらは、お客様にとっては確認が困難なため、


ガーバー不具合2 パターン間距離&浮きパターン

PBの仕様ではパターン間距離は0.15mmです。

これが守られていないと、どうなるのか? すぐに想像できると思いますが、パターンのショートの恐れが高くなるのです。 チェッカーで殆ど判断できるので、出荷されることは少ないのですが、この時点で不良品が増える恐れがあります。つまり、不良品の出荷はなくても、不良品がたくさんできるということはその分コストが高くなります。

正直な話、これは大変困ります。こちらの都合といえばそうなるかもしれませんが、結果的に価格が高くなってしまうのです。→とはいえ、お客様に事前に見積もりを提示させていただいている以上、追加請求はできませんよね?(お察しください)

安価な基板を作るのにはそれなりの工夫と、努力をしています。ですが、どうしても内容によっては、お手を煩わせないといけない場合もあるのです。ご理解を頂きご協力を是非ともお願い致します。

それと、「パターンの浮き」ですが、これはベタパターン発生時に「電気的に浮いた部分」ができてしまい、気づかなかった場合が多いようです。自動でベタパターンを発生させる際に、CADによっては浮島の除去ができないものもあるようですね。 これは、パターン間距離と間隔は守られているものが多いようです。問題なのは性能上浮遊した銅箔があると、浮遊容量が発生したりする場合があり、近隣のパターンの性質によっては問題になる場合があります。浮島は作らないのがパターン設計の鉄則ですね。(GNDにつながれば問題ない場合も多いのですが、これが逆に悪い場合もあり、難しいところです) それと出来上がったときの見た目ですね。

基板は見た目が美しいものは性能も良いものです。これは経験則です。


ガーバー不具合1 まずはパターン幅

また寒さが厳しくなってきましたね。通勤の20分の間で、体全部が冷えきってしまいます。帰宅のときはすぐにお風呂に入るのが幸せです。

さて、ガーバーチェックはなぜ行うか? = 品質の確保、コストアップ防止です。

で、まずはパターン幅のチェックはなぜ行うか?

当然、、基板には仕様があります(PBの標準仕様はサイト内に仕様書があります)。もちろん、これは標準であり、低価格基板を提供できるためのルールになっています。標準以上の仕様も対応はできるのですが、価格はアップしてしまいます。ですので、その仕様を前提に話は進めます。

パターン幅については、「0.15mm」が最小の数値になります。(単位はmmで統一しますね。インチでもOKなのですが、それについてはまた別項にて説明しますね。単位も重要ではあるのです)この数値以下のパターンだとどうなるのか?実は殆どは基板としては出来上がってしまいます。但し、「パターンの剥離」「断線」などについて、初期的には大丈夫でも時間が経過すると問題になることがあります。初期的にはつながっているのですから、ショートオープンチェックを電気的に実施しても、問題のないことになってしまいます。また、殆どだいじょうぶだとしても、そのチェックにおいて不良と判断されるものも増えます。(実質的には大変少ない数値ですが)

基板は簡単に言うと、写真製法と同じだと考えればよいのですが、そのフィルムを作る際にも問題があります。誤差というものは世の中には必ず存在するものなのですが、それを踏まえて0.15mmの設定をしているため、フィルム作成時にすでに断線してしやすいものになっている場合もあります(こちらだと、チェック時の不良品も増えてしまいます)。パターンは溶かして形成するのですが、そのときの工程にも同じことが言えます。

つまり、0.15mmですべての工程が設定してあるので、その値より小さいものがあると、不具合が生じる可能性がトータルで高くなるということです。

長々となってしまいましたが、電気的に部品をつなぐという目的の基板ではないものになってしまう可能性が高くなるということです。

 

 


ガーバーフォーマット

PBがガーバーデータを受け取ったら何をするのか?
この説明をしていませんでしたね。それとガーバーデータについての説明も……。ということで、まずはガーバーデータについてちょこっとだけ触れたいと思います。

ガーバーデータとは?
プリント基板を作成する際には、パターンを描画したフィルムが必要になります。
(銅箔が残る部分が黒く、銅箔が無い部分が透明なフィルムです)そのフィルムをフォトプロット(最近はレーザープロットが多いかも?)するためのデータフォーマットをガーバーフォーマットと言い、この書式で書かれたデータをガーバーデータと言います。
もともとは、Gerber Scientific Instrument社のプロッタ制御フォーマットだったのですが、広く利用されていたことから、これがスタンダードになっています。
フォーマットにはバイナリーとワードアドレスがあるのですが、一般的なのはワードアドレスでテキストデータの羅列になっています。
細かいことは省きますが、その構成は以下のようなものになっています。

〆舵
データの中には描画するペンの座標位置(移動)を表す数値が含まれています。
単位についてはミリかインチとなっていて、どちらも選ぶことができるようになっているものが多いです。(PBでの推奨はミリです)
また、その座標についても「絶対座標」「相対座標」の2通りがあります。
更に、小数点の位置を規定することも必要になってきます。

Gコード
描画の機能指定を行うもので、プロッターへの作業指示になります。(例えば「直線を引く」のようなもので記号描画のためのコードもあります)

Dコード
描画ペンのアップやダウンなどの支持を行う作業コマンドです。
また、そのペンや記号(アパチャーともいいます)の指示(大きさ=線の太さ、四角や○=線の形状)もこれにあたります。
(一般的にDコード表(アパチャーテーブル)というのはこれにあたります)

い修梁
補助機能(描画停止等)やEOB(データブロック終了記号)などがあります。

このデータを読み込み、絵としてみることが出来るViewerソフトがありまして、PBではそれを使って送っていただいたデータのチェックを必ず行っています。
次は具体的なデータチェック内容をご紹介したいと考えています。

なんだか、話題が拡散していっておりますが、気軽にお付き合い下さい。


基板にまつわる不具合 ・・・外形とパターン・・・

基板の外形は、金型での打ち抜き又はルーター削り出しで加工を行います。
外形加工部分にパターン(銅箔)があるとバリが出来るため、(金型加工の場合は金型の寿命にも影響します)パターンは基板外形からある程度離して引く事になります。

通常0.5〜0.6mm離して設計をしますが、DRC機能が無いCADの場合、オフセットを取るのを忘れる事があります。あらかじめ、基板外形から0.5mm離れた所にパターンやレジスト以外の図形データとしてガイドラインを引いたり、基板形状が矩形であれば、外形ラインを1mmで引いておいて、パターンがぶつかった時点でクリアランスエラーとさせるのも一つの方法です。

この場合、後で外形ライン幅を元に戻すのを忘れないようにしましょう。


基板にまつわる不具合 鋭角パターン

シリーズと言っておきながら、間が空いてしまいました。気を取り直して始めたいと思います。

皆さんは「鋭角パターン」を気にされた事はありますか?最近弊社に御注文を頂く基板の中に、稀ですがフの字やトの字の「鋭角パターン」を見かけます。別にどうって事無いのでは、と思われるかもしれませんが、実は文字通り曲者(クセモノ)です。

パターンが鋭角に分岐している所、或いは鋭角に曲がっている所には機械的ストレスも強くかかります。また少し専門的になりますが、基板製造の際にはオーバーエッチングといって鋭角部分はエッチングが進み易くなります。言い換えると、そこだけパターンが細くなる、と言う事になります。どちらにしてもパターンが細くなればなる程問題になりやすいので、鋭角パターンを作らない設計を心がけましょう。


トラブルのない基板を製作するために

仰々しいタイトルになってしまいましたが、最近はこんな事を考える機会が増えました。一口に基板のトラブルといっても発生段階は回路設計、基板設計、基板製造工程、実装工程と非常に範囲の広いものです。これから暫くは、シリーズとして、各工程で起きやすいトラブルを、つらつらと書いていきたいと思います。

ベテランの基板設計者には退屈な内容かもしれませんが、どうかお付き合い下さい。